「ネット社会の歩き方:レッスンキット」 実践研究報告書
4. 授業実施計画案
 開発成果を利用した授業実施計画、および授業例を記す。

4.1 授業実施計画
 以下に本テーマで作成した教材ソフトウェアとカリキュラムを用いた授業実施計画を示す。

(1)実施時期 平成13年12月〜平成14年2月

(2)実施校の募集方法、および管理方法
a.募集方法
○検討委員会メンバーで小・中・高の教師への実施依頼
○メーリングリスト「あいみての」や「I-ethics」で募集
b.管理方法
 授業を実施するにあたり、以下のような制限や依頼を行った。但し、強制はしないものとした。
○授業実施後に教師に教材、カリキュラムの有効性、利便性、量、改善・要望・感想を評価アンケートへ記入していただく。
○授業実施後に児童・生徒に分かり易さ、興味・関心、操作性、見易さ、有効性、感想を評価アンケートへ記入してもらう。
○教材のダウンロード時に利用の目的、所属機関名、メールアドレスなどを記入していただく。

(3)実施内容
a.一斉学習用学習ユニット(解説画面無し)を用いた一斉授業
b.個別学習用学習ユニット(解説画面あり)を用いた個別授業
c.個別学習用学習ユニット(解説画面あり)を用いたグループ学習授業

(4)実施の目的
 成果物の品質、性能、利便性、有効性、難易度、学習効果を評価し、そのデータを普及活動に反映させる。
成果物とは学習ユニット、電脳商店街、指導事例、ワークシート、プレゼンテーション資料。

(5)実施の準備
 実施結果の報告書や評価アンケートを教師・生徒から回収するため、本サイト上にアンケート用紙やアンケート画面を用意する。
 詳細は「5.教育実践活動の評価」を参照のこと。

4.2 指導資料
 教材ソフトウェアを用いた授業指導案と関連する指導資料の種類と内容を示す。
 なお、これらは検討委員メンバーが分担して作成した。
 ○指導事例
 ○ワークシート
 ○プレゼンテーション資料

(1) 指導事例
 学習テーマによって必ずしも全ての項目が記述されていないが、原則として以下の項目を説明する。また、以下の項目以外も説明する学習テーマもある。
a.指導対象学年
b.指導意図
c.指導目標
d.授業展開例
e.問題事例が発生した際の教師や保護者再度の対処法、問題解決方法
f.学習課題に関するFAQ
g.学習テーマに関連するリンク集

(2) ワークシート
 児童・生徒が記入して学習を振りかえるための記入用紙。原則として以下の項目を記入する。
a.問題は何か
b.注意しなければいけないこと
c.どのような行動を取れば良いか

(3) プレゼンテーション資料
 教師が一斉授業で利用するための資料。原則として以下の項目を作成した。
a.スライド一覧
b.スライド毎に画面の説明、生徒への質問例
c.関連する問題事例
d.関連するURL 

4.3 授業例
 教材ソフトウェア、カリキュラムを用いた授業の手順(例)を示す。
 以下の説明で「本サイト」とは、「ネット社会の歩き方」一般公開用のサイトであり、成果の普及と実践授業でアクセスするWebサイトのことである。

a.指導事例を教師は予め本サイトからダウンロードし、授業の進め方を計画する。
b.プレゼンテーション資料をダウンロードし、実際の授業で生徒達に提示するデータを用意する。
c.教師は指導事例やプレゼンテーション資料の関連URL、本サイトのオンライン文献集から授業に参考となるデータやURLを調べる。
d.教師は本サイトからワークシートをダウンロードし、予め生徒に配布しておく。
e.学習テーマに関する生活体験や知っていることを話し合い、共通認識や疑問点、問題点など抱かせる。
f.学習ユニットを教師が紹介する。液晶プロジェクターなどに表示する。
g.視聴した後、学習ユニットに描かれた内容から次の様な事柄を話し合う。
 ・似たような体験があったか
 ・どのような問題点があるか
 ・学習ユニットのどの画面に問題点があるのか
 ・何故なのか
 ・どのように行動したら良いのか
 ・もし、問題が発生したら、どのような対応方法があるか
 ・自分ならどのような行動を取るか
 ・便利なところはどこか
h.学習ユニットの解説画面を視聴し、自分たちが考えたことと照らし合わせ、自分ならどうするかを考えさせる。
i.教師が実際に起こった事例など、b.で用意したプレゼンテーション資料を表示しながら、説明する。
j.最後に学習成果のまとめとして、ワークシートに記入させ、知識の定着をめざす。

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