マングローブ
川が流れこむ遠浅の海。ここに潮の干満にともなって,海水と淡水の流れこむところがあります。ここの塩分濃度は高く,その上,河川から運びこまれた大量の細かいドロがつもり,通気が悪く,酸素もじゅうぶんではありません。こうした条件でも育つのがマングローブです。マングローブは海から歩いてきた森といわれるように,こうした所に森林を形成します。マングローブ林は,全熱帯雨林の1%にも満たない面積しかありませんが,住民の生活や魚等の成育にとって,たいへん重要な役割をになっています。マングローブ林は稚魚のかくれ家となり,また落ちる葉は,プランクトンを育て,海の魚達の栄養源となります。そのため,マングローブ林は,魚達の幼稚園といわれています。