アマゾンマナティー1
 海牛目マナティー科。標高200m以下のアマゾン川,その付近の湖,小水路,川などに生息する完全な淡水生である。体長は2.4〜3.9m,体重480kgと,現存するマナティー族3種のうちでもっとも小さい体で,体も細長い。むなびれはやや長く,前足につめをかき,腹やむねに白いはん点がある。肺呼吸のため,数分おきに水面に上がって鼻先を水面に出して空気をすうのだが,警戒心が強く10分以上も潜水することもある。おもに水中植物をえさとするが,川岸に生えた陸上植物を食べることもある。ベレンの動物園で飼育されていたマナティーも樹上から落ちてきた果実を食べていた。マナティーは,ジュゴンとともに水中で生まれた子供にミルクをあたえ,だくようにして子を守るために人魚のもとになったといわれている。ジュゴンとの体のちがいは,尾びれと前足の形です。食用に捕獲され,現在,絶滅の危機にある。写真は,ベレンの動物園にて。