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よく利用する音響製品や情報機器,ソフトウェアなどのマニュアルの内容を比較する。 |
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わかりやすい表現の工夫や誤りやすい操作に注意を喚起する工夫がどのようになされているかを調べる。
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印刷物として提供されている製品の取り扱い説明書を持ち寄って比較する。 |
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インターネットで提供されている取り扱い説明書を探し,どのような工夫がなされているかを調べる。
図1 映像機器の取り扱い説明書のダウンロードサービス
図2 機種を選択する
図3 取り扱い説明書 |
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(2) |
マニュアルに求められる条件について考えさせる。 |
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「技術的な内容を対象や目的に応じて,わかりやすく正確に表現するための文書作成手法」をテクニカルライティングと言う。全体の構成を検討し,適切な解説を加え,ビジュアルに表現するために図や表にまとめ,情報に効率よくたどり着くことができるように工夫された表現を目指す。
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○情報にもれのない構成であること。
○文章および図・表などで内容を正確に表現すること。
○初めて読む読者にも無理なく理解できる「わかりやすさ」であること。
○必要な情報がすぐに見つけられる実用性があること。
[実用性とわかりやすさを備えたマニュアル]
・ユーザにわかりやすい実用的な構成。
・わかりやすい見出しの提供。
・統一のとれた表現で記述。
・正確でわかりやすい文書。
・わかりやすい図解表現。
・ユーザの「知りたい」「使いたい」「このような場合には・・」の視点に立つ。
・手順や事例を示し,注意すべき項目をあげる。
[マニュアルの必要条件]
・必要な情報がもれなく盛り込まれ正確であること。
・操作に必要な指示や注意が,誤解されない表現で記述されていること。
・構成を検討する→内容をまとめる→ビジュアル化する。
[マニュアルの十分条件]
・わかりやすく実用的であること。
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「出来上がりのイメージは?」「難しい用語ばかり並べないで欲しい」「必要な情報が見つからない」といった不平や不満がおきないように文書を作成する。 |
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(3) |
基本的なマニュアル作成プロセスを知る。
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○内容構成を検討し目次を作成する。
○誤解されない文章,わかりやすい文章を書く。 |
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・文章の1段落を「解説の基本単位」とし,一つの段落には一つの要点の解説。
・1段落は短めに,150〜200字程度に(1行を40字として3〜4行を目安に)。
・1段落は2〜3文で構成し,結論や要点は最初の文章でまとめる。 |
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○文章とビジュアル表現(図・表)を効果的に組合せる。 |
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・文章の図解化や図・表のチャート化で「見る理解(ビジュアル表現)」を取り入れる。 |
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(4) |
マニュアル作成に挑戦
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使用ソフトはワープロソフト。 |
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日常的に利用している音響機器や情報機器,授業で使ったソフトウェアのマニュアルを作成する。 |
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・気のきいたタイトルを考え,誤解されないわかりやすい文章を書く。
・文章とビジュアル表現(図・表)を効果的に組合せる。
・友だちにマニュアルを渡し,正しく操作ができるか確認してもらう。
・手直しを行う。
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発表の場を設ける。 |
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プロジェクタを活用して発表し,お互いに興味・関心を高め合う話し合いの場を持つ。 |