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2010年の将来像について(詳細)
全国の学校のどの教室においても、教科指導等にICTを活用できる環境が整備されている。プロジェクタ等の大型提示装置、ノートパソコン、実物投影機、無線LANが基本的な構成となる。
教室のICT環境整備における機器の選定等は、地域や学校の特色等に応じて行われる。例えば、プロジェクタを大型ディスプレイに変更したり、電子情報ボードを導入したり、ノート型コンピュータの代わりに、タブレットPCやPDA等を導入することなどが考えられる。地域の教育情報化を推進するための組織が教育委員会に明確に位置づけられ、教育CIO及び教育CIO補佐官が中心となってICT環境整備計画が策定される。地上デジタルテレビ放送への対応、教科の特性に応じた特別教室の環境整備等、学校や地域が実態に合わせて、総合的なICT環境整備計画を立案する。
整備を進める上で配慮すべき点は、プロジェクタを天井から吊り下げて固定化するなど、教員のICT機器の設置や配線の負担をなくし、常時活用できる環境にすることである。また、教育用PC1台あたり児童・生徒3.6人、教員に一人一台のコンピュータが実現されることから、ICT機器やネットワークの保守管理・教員のICT活用支援などの業務を行うICT支援員が、少なくとも各学校に1名配置されている必要がある。
学習指導要領等においてICT活用がより明確に位置づけられ、教科書準拠型のデジタルコンテンツが提供されること等によって、授業におけるICTの活用の定着は進む。ハードとソフトが一体となったICT環境整備の実現が2010年の教室に求められるのである。
「クラス用コンピュータ」も、各学校少なくとも1クラス分は導入されている。普通教室等において児童生徒一人1台でノート型のコンピュータが活用される。デジタル教科書を活用した一斉指導、グループ学習や個別学習での活用等、ICTを活用した授業改善の実践が各学校において行われる。
校務の情報化も定着し、学校ホームページにCMS(コンテンツマネジメントシステム)やブログを活用し、保護者への情報提供、学校評価の公開など、説明責任を果たすための情報公開が積極的に進められる。
管理職は、ICT活用とそれによる学校改善を構想する力量が求められ、管理職のICT活用に関するリーダーシップが発揮される。校内の情報担当者(情報主任)が、ICT活用の普及に向けた授業の設計・実施・評価に関する校内研修を企画・運営する。
「学校評価」に、ICT活用やICT環境、校務の情報化などに関する指標や項目が加わり、学校の情報化の状況を明らかになる。