IT授業”実践ナビ 〜授業でITを使ってみませんか〜
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教員研修での利用のアイデア

 ここでは、“IT授業”実践ナビを教員研修で利用するためのアイデアや注意点を整理してみました。 動画で実際の授業風景を見ながら紹介するなど、工夫次第でさまざまに活用することができるでしょう。
1.研修で利用する場合の考え方
2.自己研修・仲間研修での利用のアイデア
3.校内研修での利用のアイデア
4.センター研修での利用のアイデア
5.研修課題の設定例

1.研修で利用する場合の考え方
“IT授業”実践ナビには、初めての人でもできそうだと思える事例と、少し経験した先生がよりうまいIT活用をするために参考になる事例が混在しています。研修の目的に応じて、それぞれの状況で参考になる事例を見つけて利用してください。
一つの使い方は、校種、教科で探す方法です。自分の関心のある教科での事例には、意外な使い方や「なるほど」と感じさせる実践があるものです。自分でやれそうな実践、良いと思う事例ベストスリーを見つけてみるなど、事例をたくさん見て参考になる実践を探してください。
小学校 中学校 高等学校 特別支援教育
もう一つの使い方は、授業でのIT活用の方法として参考になることを見つけることです。
1. 参考になる実践事例
2. おもしろい実践事例
3. なるほどとうなずきたくなる実践事例
4.  これなら自分たちでもできると感じられる実践事例
5. 他の先生に紹介したい実践事例
自分の学校にぴったりのIT利用環境での実践事例などがあることでしょう。テーマを決めて、探してみてください。
活用のポイントで探す→事例検索
研修には、おおまかに下記のように大別できるでしょう。
1.  自分一人や親しい仲間で研修する。
→ 自己研修・仲間研修
2.  学校の先生方全員でテーマを決めて研修する。
→ 校内研修
3.  教育センター等で、複数の学校から集まって研修する。
→ センター研修
それぞれについて、研修に役立つテーマやトピックを参考として挙げておきます。
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2.自己研修・仲間研修での利用のアイデア
自己研修としては、ただ自由に事例を見てみるだけでもよいのですが、ある程度具体的なテーマを決めてから調べた方が、事例の見え方が明確になります。以下に、いくつかテーマの例を記します。これらを参考に、自分でテーマを定めて事例を探してみてください。
自分の授業の参考にしたい。
 
1.  教科で調べる。
 
2.  いま自分の学校のIT環境と同じ機器構成での活用を調べる。
 
3.  参考資料の欄を中心に授業で使えるコンテンツを調べる。
 
4.  グループ活動でのうまい使い方を調べる。
 
5.  児童生徒一人ひとりに使わせる使い方について調べる。
など
 
どういう使い方があるのか、調べたい。
 
1.  普通教室で提示型で説明用として使われている事例を調べる。
 
2.  同僚や研究会メンバーに関心のある事例を紹介したい。
など
事例検索
おすすめ事例を見てみる。
 
オススメ実践事例 初心者向け実践事例  
 
 
 
 
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3.校内研修での利用のアイデア
“IT授業”実践ナビで紹介されている事例を利用した校内研修のアイデアです。ご自分の学校の状況に応じて、工夫してみてください。
小学校では、全教員が取り組む、低学年部会、中学年部会、高学年部会で、
 
1.  それぞれ実践してみたい事例ベスト3を選び、その理由を発表する。
 
2.  各自、どこが参考になるか、ワープロにまとめてみる。
 
3.  実際に事例調べ、それを参考に指導案を作成する。
中学校・高等学校では、各教科で参考となる事例を探す研修を行って、
 
1.  指導に役立てる目的で探す。
 
2.  良さを見つける活動でやってみる。
研究指定を受けた内容に関連した事例を探す。
研究授業をすることを前提に事例を検索し、指導案を作成する。
IT授業イメージ
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4.センター研修での利用のアイデア
センター研修で利用する場合は、1.講師が事例として紹介する使い方、2.受講者が個別又はグループで事例を調べて、その事例を参考に話し合ったり、発表し合ったりする使い方の2つの方法が考えられます。また、教科教育研修、管理職研修、年次研修、情報教育研修など研修の種類に応じて、割ける時間や取り組むテーマも違ってきます。どれだけ時間をかけられるかで、課題も活動も絞られてくるでしょう。
ここでは、一例として、5人程度の受講者が2時間程度のグループ研修を受講するケースを想定して、代表的な取り組み案を紹介します。

0〜10分(10分間)
講師による検索の仕方と事例の紹介 事例検索
10〜30分(20分間) 自由な事例の検索。できるだけ多くの事例を見てみる。
30〜40分(10分間) テーマを絞り込み、分担を決める。(話し合い活動)
40〜60分(20分間) テーマと分担に沿って、受講者各自が事例を検索し、特徴を把握する。この時間で重要なことは、内容を見て参考になる部分をワープロに書き出すことである。
60〜80分(20分間) グループで成果をまとめるための話し合い活動。テーマに沿った特徴をプレゼンテーションにまとめる。各自のワープロの内容が活用される。
80〜110分(30分間) グループによる発表会。プレゼンテーションツールを利用して。
110〜120分(10分間) 講師によるまとめ。講評。

発表会では全部のグループが発表することが望ましいのですが、参加人数・グループ数によっては、講師が選んだグループのみによる発表になる場合もあります。
また、プレゼンテーションツールでの発表用資料またはワープロのドキュメントを集め、それを持ち帰って受講者が参考にする方法も有効です。その場合は、記載項目を決め、モデルとなるまとめをいくつか用意しておくことも必要です。
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5.研修課題の設定例
研修では、いろいろな授業場所、授業形態、活用場面、活用目的、併用する機器などを組み合わせたテーマを設定して事例を探す課題を設定することで、参考になる部分がはっきりするでしょう。ここでは、その一例として、利用場所と授業形態と活用場面を組み合わせた代表的なテーマを挙げてみました。これを参考に、IT活用目的、活用するITなどを組み合わせた独自の課題を設定して、事例を探してみてください。
 
利用場所に関連した課題の例
 
1.  普通教室での利用にはどのようなものがあるか?
 
2.  パソコン室以外の利用法にはどのようなものがあるか?
 
3.  パソコン室で児童生徒一人ひとりに使わせる授業にはどのようなものがあるか?
 
4.  学年全体で活動するために、体育館でパソコンを利用した学習活動をしたい。
 
5.  校庭(運動場)で使いたい。どういう使い方があるだろうか?
 
6.  小学校で普通教室で提示で利用した使い方にはどのようなものがあるだろうか?
 
7.  屋外で利用された例にはどのような使い方があるだろうか?
 
8.  パソコン室での学習活動にはどのようなものがあるだろうか?
事例検索
授業形態と利用場所の組み合わせの課題の例
 
1.  普通教室でグループ活動に使いたい。どういう実践があるか?
 
2.  特別教室でグループ活動に使いたい。どういう実践があるか?
 
3.  パソコン室でグループ活動に利用した使い方にはどのようなものがあるか?
 
4.  パソコン室で個別学習に使った例では、どういうソフトが利用されたか?
 
5.  パソコン室で個別に制作し、普通教室で発表会をする活動としてどのようなものがあるか?
 
6.  2台のパソコンを利用して普通教室でディベートをやらせたいが、どういう事例があるか?
教科とIT活用場面の組み合わせの課題の例
 
1.  小学校国語でグループ活動に利用された事例は?
 
2.  校種を問わず、社会科でグループ活動に利用された事例は?
 
3.  数学で個別学習で利用された事例は?
 
4.  総合的な学習の時間で個別とグループ活動の組み合わせで利用された事例は?
校種と教科と授業形態のあらゆる組み合わせが考えられますが、あまり条件を多くせず、少し広い範囲から事例を見て、その実践の良さや工夫を参考にするとよいでしょう。
原稿執筆:常磐大学国際学部教授 堀口秀嗣
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