1. ホーム >
  2. 教室のICT環境の将来像 >
  3. 2015年の将来像について >
  4. 2015年の将来像について(詳細)

2015年の将来像について(詳細)

給食を食べて、昼休みが終わり、 5時間目の算数は、習熟度別の少人数指導なので、二つの教室に分かれて行う。ヤスコさんは、隣の教室に移動した。電子情報ボードに提示されたデジタル教科書を使って先生が説明した後、アンケート結果を整理して、表やグラフに表すという課題が出された。ヤスコさんは、好きな食べ物について調査した結果を表計算ソフトに入力して、表を作成した。それから、棒グラフを作ってみた。やっぱりカレーライスが圧倒的に多い。表計算ソフトを使えば簡単にできるけど、色を変えたり、目盛りの単位を付け加えたり、さらにわかりやすくなるように工夫して完成させる。
算数担当のアサイ先生は、見回りながらタブレットPCに子どもの学習状況を入力している。誰が出来ているか、出来ていないか一覧表がすぐにでき上がる。先生は、できるだけ授業中に子ども一人ひとりの学習状況を記録するようにしている。学校には、入力された学習活動の記録や評価情報をチェックする支援員が配置されるようになり、子どもの行動や学習状況の変化を分析して、気になる子どもがいると担任に連絡するようになっている。
6時間目は、総合的な学習の時間だ。この学校は、研究プロジェクトの指定を受け、簡単なプログラムで制御できるロボットを教材にしたカリキュラムの開発を行っている。新しくできたコンピュータルームは、壁面がホワイトボードになっており、吊り下げ式のプロジェクタが前に2台、後ろにも2台ある。その他に大型プラズマディスプレイの電子情報ボードが2台ある。コンピュータもデスクトップ、大型ノートパソコン、タブレットPCと、様々なものが揃っている。机も、グループ学習用、個別学習用に自由に動かして配置できるようになっている。担当するのは、この学校の情報主任であるタナカ先生だ。今日はロボットが迷路を探索的に抜けるプログラムを作るという課題だ。プログラムと言っても、アイコンを組み合わせて、線を結ぶだけだから作るのは簡単だ。でも、これまでの単純なプログラムとは違うので、ちょっと手強そうだ。
教室の隅では、調子がおかしいコンピュータを市で契約しているICTサポーターの人がチェックしている。ヤスコさんとアキラ君のペアは、迷路の探索プログラムを試行錯誤しながら作成し、実行してみるが、なかなか先に進まず、立ち往生してしまう。もう一度、最初から考え直すために近くのホワイトボードに作成したプログラムを写し出し、検討することにした。二人で相談していると、タナカ先生がやってきて、アドバイスしてくれた。なんとか、壁を一つクリアできそうだ。でも時間切れで、この課題は来週も続けて行うことになった。

次のページに進む

ページの先頭に戻る