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校務情報化のめざす姿

校務情報化の進め方

目的別
整備主体別
環境整備状況別

その他の留意事項






平成18年度 文部科学省委託研究 校務情報化の現状と今後の在り方に関する研究 社団法人 日本教育工学振興会

校務情報化の進め方 〜 その他の留意事項


 校務を情報化するにあたって、以下の6点に留意しながら進めていきましょう。



1.教育委員会のビジョンと学校からの要望のすりあわせが重要

 校務を情報化するにあたって、学校の校務の実態に合わなければ、かえって教職員の負担を増加させることになります。そのためには教育委員会が中長期のビジョンを明確にし、学校現場と一緒に十分に協議しながら進めることが重要です。


2.校務情報化推進の動機付け

 校務情報化が負担軽減や業務の効率化のためだけのものではなく、「児童生徒に対する教育活動の質的改善」をもたらす有効な手段なのだという意識を教職員間で共有することが重要です。
 また、教育委員会および学校長がリーダーシップを持って校務情報化を推進していく必要があります。


3.電子化についての規定や制度の見直し

 「押印の必要な公文書の存在が校務情報化の妨げになる」とよく言われます。しかし実際には、指導要録などごく一部を除いては、法令的な規定はありません。規定があると思いこんで慣例的にやっているケースがほとんどです。制度や規定の意味を正しく認識し、見直していくことが大切です。「指導要録」についても、学籍記録の部分には押印が必要ですが、指導記録の部分については、教員が日々蓄積した学習活動記録情報をもとに印刷することも可能です。
 押印を必要とする公文書を極力少なくし、電子承認システムを導入することで、業務の効率化をはかることができます。


4.運用体制の確立

 校務情報システムは、教育委員会、自治体ネットワークセンターあるいは信頼のおける民間のプロバイダーなどで一括して管理し、各学校の担当者に過大な荷を与えないように配慮する必要があります。また、教職員がシステムの利用についてのサポートが受けられる体制をつくることが必要です。


5.情報セキュリティの確保

 校務情報化システムの構築にあたっては、学校内にどのような情報があり、どのような危険性があるのかを分析し、その対処方法を情報セキュリティポリシーとして明確にし、十分なセキュリティ対策を施す必要があります。校務用と授業用のネットワークもセキュリティの観点から切り分けておかなければなりません。


6.教員のICTリテラシーの向上

 校務情報化では、システムを利用するために必要となる各教員の基礎的なICTリテラシーが必須となります。そのためには、教育委員会主導による各種研修会などの実施が不可欠になります。
 また、研修以外にも、ヘルプデスクやネットワーク上から参照できるFAQを用意することによって、スキルアップをサポートする方法も考えられます。


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